プロ野球のセ・リーグが、本塁打に限ったビデオ判定の導入に向け、11日からテストを開始する。米大リーグ(MLB)は昨年8月から本塁打限定でビデオ判定を実施。セはこれに追随しようとしているが、本格的な導入には課題も多い。(佐藤正弘)
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テストはテレビ中継を録画した映像を使用する。当面は審判員室で待機する控え審判が、微妙な打球についてモニターで映像をチェックするだけで、ジャッジの変更は伴わない。審判員が機械の扱いに慣れ、問題点を把握するための試行期間となる。
旗振り役は巨人。以前からジャッジの正確性を求め、再三、ビデオ判定の導入を訴えてきた。他球団は「野球は人間がするもの」という伝統的な考えだったが、MLBでの導入や、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)でも本塁打限定のビデオ判定が採用され、抵抗感が薄れた。テストで大きな問題がなければ、来季からの正式導入が見込まれている。
本格導入に課題は多い。MLBは自前で制作した映像で判定するが、テレビ局の中継映像を“借用”するセの方法が適切かという根本的な問題がある。大越英雄セ・リーグ統括は「それは本格導入が決まってから…」と言葉を選ぶ。自前で映像をつくるには億単位の資金が必要という。
中継映像で判別できないことも予想される。7月19日に中日・ブランコが横浜スタジアムで放った本塁打性の打球(判定は二塁打)については中日、横浜両球団の関係者とも「(映像では)はっきりわからなかった」としている。テストに使うCS放送は、地上波放送に比べてカメラ数が少なく、映像の数も限定される。また、地方球場では機材を設置できず、ビデオ判定をできないケースも起こり得る。「わかる場合だけでいい」がリーグのコンセンサスだが、中途半端な印象は否めない。
中日の西脇紀人球団代表は「落合監督は『ビデオ判定を導入する前に、審判が判定しやすい球場の構造にするのが先だ』と言っています。全否定はしませんが、わたしもそれが前提だと思います」と話す。
交流戦があるため、本格導入にはパ・リーグの同調も必要だが、現状は極めて消極的。井上智治パ理事長(楽天球団オーナー代行)は「ビデオ判定が必要なのは年に数回でしょう。審判員を信頼すればいいだけではないか」としている。セ・リーグ内でも温度差があり、「何でもメジャーのまねをする必要はない」といった冷ややかな意見もくすぶっている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090810-00000027-san-base










